大学時代の友が亡くなった。愛媛県宇和島市の出身。茫洋とした中にも、スケールの大きな男だった。学生時代に二人で、紀伊半島縦断の旅に出たのが、一番の想い出だ。貧乏な学生生活。でも別府出身の仲間と三人で長屋の一室を借りて、自由自在に暮らした。掃除はせずに汚いまま。しかし男女の区別なく友達が集まって、毎日楽しく過ごした。一人は二つ上の哲学者風の男、もう一人は四国出身の彼、そして私。ある時、彼と二人で紀伊半島を縦断しようという話が出た。なんと、十津川をバスで下り、紀伊半島を縦断して、太平洋の黒潮を見ようというのだ。途中の宿は、ユースホステル。奈良からバスで南下し、小学校の分校を改造したユースホステルに泊まった。そこで、たまたま大阪の看護学校の女学生2人と一緒になった。4人で仲良く、猿の籠に似た河渡しの遊具や吊り橋を渡って遊んだ。我が友は、素敵な美人と楽しく遊んでいた。夜は、ささやかな宴会。翌日の別れが寂しかった。そんな学生時代の友が亡くなった。享年7４才だ。3月１７日生まれなので、私より少し若い。
先日、元同級生のわが妻とお悔やみに行った。のどかな村落の風景が広がっていた。・・・友よ、楽しい時代を永遠に忘れない！ |
